誓約書・添付書類
古物商の誓約書の書き方|
個人用・役員用・管理者用の違いと出し分け
古物商許可の誓約書は、個人申請者用、法人役員用、管理者用に分かれています。名称が似ていても、誓約する条項と記入欄が異なるため、申請者・役員・管理者という立場に合わせた出し分けが必要です。
この記事では、警視庁の現行様式と各県警察の案内をもとに、兼任する場合の組み合わせ、書き方、署名、新様式の注意点を整理します。(一次資料の確認日:2026年10月15日)
この記事の要点
- 誓約書は個人用・法人役員用・管理者用の3種類が基本です。
- 個人申請者が管理者を兼ねる場合も、個人用と管理者用の両方を用意します。
- 法人は役員全員が法人役員用を用意し、管理者を兼ねる役員は管理者用も必要です。
- 日付・住所・氏名などは、提出先の様式と他の添付書類に合わせて記入します。
- 警視庁の3様式には押印欄がありません。
- 令和7年6月1日以降の新様式を案内する県があるため、提出先の最新様式を使います。
古物商許可の誓約書は3種類
警視庁は、誓約書を個人用・法人役員用・管理者用に分けて公開しています。東京都の様式は東京都公安委員会宛てです。他の都道府県へ提出するときは、各警察のサイトで公開されている様式を使ってください。
| 様式 | 対象 | 主な誓約範囲 | 主な記入欄 |
|---|---|---|---|
| 個人用 | 個人で申請する本人 | 古物営業法第4条第1号から第9号まで | 日付、住所、氏名、公安委員会名 |
| 法人役員用 | 法人の役員 | 同条第1号から第8号まで | 日付、法人名・所在地、役員の氏名、公安委員会名 |
| 管理者用 | 営業所の管理者 | 古物営業法第13条第2項各号 | 日付、営業所名・所在地、管理者の氏名、公安委員会名 |
申請書本体との対応は、古物商許可申請書の書き方もあわせて確認してください。
兼任するときの誓約書の出し分け
山梨県警察と警視庁の案内を整理すると、立場を兼ねる人は、それぞれの立場に対応する誓約書を提出します。
| 申請・選任の形 | 用意する誓約書 |
|---|---|
| 個人申請者が管理者を兼ねる | 個人用+管理者用 |
| 個人申請者とは別の人を管理者にする | 申請者は個人用、管理者は管理者用 |
| 法人役員が管理者を兼ねる | その役員は法人役員用+管理者用。他の役員は法人役員用 |
| 役員でない従業員等を管理者にする | 役員全員は法人役員用、管理者は管理者用 |
宮城県警察も、申請者と管理者が同一人の場合に管理者用誓約書を提出する扱いを案内しています。この場合、管理者分の略歴書と住民票を省略できるとされていますが、管理者用誓約書まで省略する案内ではありません。
法人では役員全員分の法人役員用が必要とされ、営業所ごとに管理者を1人選任します。管理者の基本は古物商許可の管理者、複数の都道府県に営業所を置く場合は他県に営業所を増やす手続きをご覧ください。
個人用・法人役員用・管理者用で誓約事項が違う
3種類には共通する欠格事由が多くありますが、対象となる条項が同じではありません。
| 項目 | 個人用 | 法人役員用 | 管理者用 |
|---|---|---|---|
| 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者 | 対象 | 対象 | 対象 |
| 拘禁刑以上の刑に処せられた者、特定の罪で罰金刑を受けてから5年を経過しない者 | 対象 | 対象 | 対象 |
| 集団的・常習的に暴力的不良行為などを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者 | 対象 | 対象 | 対象 |
| 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律による命令・指示を受けてから3年を経過しない者 | 対象 | 対象 | 対象 |
| 住居の定まらない者 | 対象 | 対象 | 対象 |
| 古物営業法第24条第1項により許可を取り消されてから5年を経過しない者 | 対象 | 対象 | 対象 |
| 聴聞の公示後に許可証を返納してから5年を経過しない者(相当な理由がある場合を除く) | 対象 | 対象 | 対象 |
| 心身の故障により業務を適正に実施できない者として規則で定めるもの | 対象(古物商・古物市場主の業務、第8号) | 対象(同、第8号) | 対象(管理者の業務、第9号) |
| 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者(相続人の但し書きあり) | 対象(第9号) | 号なし | 「未成年者」が第1号 |
個人用にだけ、営業に関して成年者と同一の行為能力を有しない未成年者の号があります。管理者用は、第1号が「未成年者」です。未成年者本人の申請、法定代理人の書面、成年年齢18歳との関係は、未成年者でも古物商許可は取れる?で詳しく整理しています。出典は、警視庁の個人用・法人役員用・管理者用の様式の本文です。自分が該当するかどうかの判断は、古物商許可の欠格要件で確認してください。
誓約書の書き方と署名の注意点
- 日付:提出日または提出時期に近い日を記入します。茨城県警察は添付書類を申請日から3か月以内と案内していますが、全国一律の有効期間として扱わず、提出先の案内を確認します。県ごとの書き方は添付書類「3か月以内」の考え方で確認できます。
- 住所・所在地:個人は住民票、法人は登記事項証明書、営業所は申請書の記載と一致させます。住民票の条件は古物商許可の住民票の取り方、詳しい表記は住所・氏名・建物名の書き方をご覧ください。
- 氏名・法人名:本人・役員・管理者の立場を取り違えず、他の申請書類と同じ表記にします。
- 署名:佐賀県警察は、誓約書の署名欄には必ず本人の署名をし、代筆はできない(代筆不可)と案内しています。山梨県警察も、本人が内容を確認したうえで署名するよう案内しています。
- 押印:警視庁が公開する個人用・法人役員用・管理者用の様式には、押印欄がありません。古い押印案内ではなく、提出先の現行様式に従います。書類ごとの違いは署名と押印の注意をご覧ください。
令和7年6月1日からの新様式に注意
山梨県警察は、令和7年(2025年)6月1日から新様式を使用するよう案内しています。警視庁が現在公開している様式でも、刑の種類は「拘禁刑」と表記されています。
手元の用紙が古いときは、その扱いを自己判断せず、提出先警察署が公開する最新様式へ差し替えてください。旧様式が必ず受理されないという意味ではなく、提出時点の取扱いを窓口で確認するのが確実です。
外国語版と、県ごとの様式の扱い
愛知県警察は、日本語版のほか、英語・韓国語・中国語・ポルトガル語・スペイン語・ウルドゥ語・ベトナム語の誓約書を掲載しています。大阪府警察は英語・中国語・韓国語・ウルドゥ語の様式を公開しています。
愛知県の添付書類と外国語版の案内は愛知県の古物商許可でも確認できます。宮城県警察は、必要な事項が記載されていれば誓約書に定められた様式はないと案内していますが、これは宮城県の取扱いです。提出先が様式を公開している場合は、その現行様式を使います。
外国語版がない場合の訳文・通訳人の署名や、在留カードなど外国人の場合の書類のまとめは、外国人が古物商許可を取るにはをご覧ください。
法人は役員全員が法人役員用を用意します。監査役まで含む役員の範囲と、役員1人ごとの必要書類もあわせて確認してください。
許可後に役員・管理者が変わる場合も誓約書を確認
許可取得後も、法人役員や営業所の管理者を変更するときは、新たに就任・選任する人の誓約書が必要になることがあります。長野県警察は、管理者の交替、営業所の新設・移転などの場面で管理者の住民票、身分証明書、誓約書、略歴書を案内しています。秋田県警察も、新たな役員や管理者、営業所増設時の管理者について同様の書類を案内しています。
変更内容ごとの期限と提出書類は古物商許可の変更届で整理しています。静岡県警察・新潟県警察・埼玉県警察も誓約書の様式や記載例を公開しているため、提出先の案内を確認してください。
よくある質問
古物商許可の誓約書には何種類ありますか?
主に個人申請者用、法人役員用、管理者用の3種類があります。立場ごとに誓約する条項と記入欄が異なるため、提出先警察署が公開する現在の様式を使います。
個人申請者が管理者を兼ねる場合、誓約書は1枚でよいですか?
警視庁・山梨県警察の案内では、個人用と管理者用の両方を提出します。宮城県警察も、同一人が申請者と管理者を兼ねる場合に管理者用誓約書の提出を案内しています。
法人は役員全員の誓約書が必要ですか?
茨城県警察などの案内では、法人役員全員について法人役員用の誓約書が必要です。役員が管理者を兼ねる場合は、その人について管理者用も用意します。
誓約書の署名を別の人が書いてもよいですか?
佐賀県警察は、誓約書の署名欄には必ず本人の署名をし、代筆はできないと案内しています。山梨県警察も、本人が内容を確認したうえで署名するよう案内しています。署名方法は提出先の最新様式と案内を確認してください。
古物商許可の誓約書に押印は必要ですか?
警視庁が公開する個人用・法人役員用・管理者用の各様式には押印欄がありません。提出先が公開する現在の様式に従ってください。書類ごとの違いは署名と押印の注意で整理しています。
古い誓約書の様式は使えますか?
山梨県警察は令和7年6月1日から新様式を使うよう案内しています。旧様式の扱いを一律に決めず、提出先警察署が公開する最新様式を使用してください。
参考情報
次の進め方
ご事情に合う進め方を選べます。
ご自身で申請書類を作成する方法と、行政書士へ相談する方法のどちらも選べます。
行政書士候補の対応可否や費用は各事務所へご確認ください。
監修者:特定行政書士 竹内 聡貴(たけうち としたか)
タケウチ行政書士事務所 代表。日本行政書士会連合会 登録番号19260966号/大阪府行政書士会 会員番号007757号(旭東支部所属)。特定行政書士として、建設業許可・古物商許可・在留資格(申請取次)・補助金申請など、事業者サポートを中心に幅広い許認可業務に対応。会社員として総務・経理を10年以上経験した実務知識を活かし、法人の実情に即した提案を得意とする。公益社団法人コスモス成年後見サポートセンター会員(No.2603345)。
大阪府大阪市城東区鴫野東1丁目14-19/事務所サイト:https://office.take.osaka.jp/
本ツールは申請書類のPDF作成を支援するもので、許可取得を保証するものではありません。必要書類、様式、窓口運用は変更されることがあるため、提出前に管轄警察署の最新案内を確認してください。