実店舗・ネット販売
実店舗の古物商がネット販売を始めるには?
URL届出と変更手続き

実店舗で古物商許可を取得済みの方が、自社サイトやオンラインモールへ販路を広げるときは、利用するURLと表示内容を確認します。
固定URLを利用して古物取引を行う場合の基本はURL届出の基本・表示義務で解説しています。この記事では「すでに許可を持つ実店舗がネット販売を追加する場面」に絞ります。
ネット進出の要点
- 同じ許可主体なら、通常は新規許可ではなく変更届でURLを追加します。
- URLを使用する権限を示す資料を準備します。
- 固定URLで取引するサイトには許可情報3点を表示します。
- 届出対象の固定URLが複数あれば、URLごとに確認します。
ネット販売の追加は新規許可ではなく変更届
同じ個人または法人が、すでに持っている古物商許可の範囲でネット販売を始める場合、通常は古物商許可を新規に取り直すのではなく、変更届でURLを追加します。ただし、法人化や別法人での開始、営業所の新設などを伴う場合は手続が変わります。
固定URLを利用して古物の売買や買受けの申込みを受ける場合が主な届出対象です。ホームページを開設した後の届出は、変更日から14日以内とされる変更届の枠組みで確認します。起算日や提出書類は運用により確認が必要なため、URL追加は変更届の手続きを参照し、管轄警察署へご確認ください。
URLの使用権限を示す資料を準備
URLを届け出る際は、申請者がそのURLを使用できることを示す疎明資料を求められます。自社ドメインでは、プロバイダやドメイン管理事業者が発行した登録通知、ドメイン取得証、登録者が確認できるWHOIS検索結果などが例として挙げられます。
メルカリなどのプラットフォームでは、運営会社が個別の使用承諾書を発行しない場合があります。その場合、アカウント名、ストア・プロフィールの固定URL、許可者との関係を確認できる画面や書類など、代替の疎明資料で確認されることがあります。認められる資料はサイトや管轄署で異なるため、提出前に管轄警察署へご確認ください。
ホームページに表示する3つの事項
固定URLを利用して古物取引を行う古物商は、サイト上に次の3点を表示します。
- 古物商の氏名または法人の正式名称
- 許可した公安委員会の名称
- 許可証番号
トップページの見やすい場所に直接表示するか、「古物営業法に基づく表記」などの分かりやすいリンクから3点を確認できるようにします。略称ではなく許可証どおりの表示を基本とし、詳しくはURL届出の基本・表示義務をご覧ください。
届出対象の固定URLはサイトごとに確認
自社ECサイト、オンラインモールのストア、オークションストアなど、届出対象となる固定URLを複数利用する場合は、原則として各URLを届け出ます。追加・変更・閉鎖したURLにも変更届が必要となる場合があります。
一方、商品ごとに無作為なURLが割り当てられ、一定のURLを反復継続して使えない出品などは、届出対象とならない場合があります。サイト名だけで判断せず、ストアURL、プロフィールURL、商品URLのどれを継続利用するのかを整理して管轄警察署へ伝えてください。
メルカリ・ヤフオク・ラクマで販売する場合
同じサービスでも、通常アカウント、ショップ、ストアなど販売形態により固定URLの確認方法や疎明資料が異なります。利用開始前に、該当する案内をご確認ください。
ネット取引と行商、新規許可の違い
ネットで注文を受けることと、営業所外で古物を買い受けることは別の論点です。出張買取や催事などを組み合わせる場合は、許可証の「行商する」の扱いや仮設店舗の届出も確認してください。詳しくはネット取引も行商にあたる場合があるときの確認点をご覧ください。
まだ古物商許可を持っていない方はURLの変更届だけでは開始できません。新規に許可を取る場合の流れからご確認ください。
ネット販売を始める前のチェックリスト
- 許可主体と現在の許可内容を確認する
- 自社サイト・ストアなど継続利用する固定URLを整理する
- URLの使用権限を示す資料を準備する
- 管轄警察署へ届出対象、期限、必要書類を確認する
- サイトに氏名・公安委員会名・許可証番号を表示する
- URLを追加・変更・閉鎖したときも届出要否を確認する
まとめ
- 既存の許可主体がネット販売を追加する場合、通常は新規許可ではなく変更届でURLを追加します。
- 固定URLの届出には使用権限を示す資料を準備します。
- 取引サイトには氏名または名称、公安委員会名、許可証番号を表示します。
- 届出対象の固定URLが複数ある場合は、URLごとに確認します。
- 期限と必要書類は管轄警察署の最新案内を優先してください。
ネット展開に伴って新たに許可を取得する場合は、申請手数料や取得後の標識・台帳を含む古物商許可の費用の内訳もご確認ください。
よくある質問
実店舗の古物商がネットで売るには新規許可が必要ですか?
同じ許可主体が既存の許可内容の範囲でネット販売を追加する場合、通常は新規許可ではなく変更届でURLを追加します。営業所や法人格などにも変更がある場合は扱いが異なるため、管轄警察署へご確認ください。
URLの使用権限はどう証明しますか?
自社ドメインではプロバイダ等の通知書やWHOIS検索結果などが例として挙げられます。プラットフォームではアカウントと固定URLの使用関係を示す代替資料が認められる場合があります。必要書類は管轄警察署へご確認ください。
ホームページに何を表示すればいいですか?
固定URLを利用して古物取引を行う場合は、氏名または名称、許可した公安委員会の名称、許可証番号の3点を、トップページなど分かりやすい場所に表示します。
複数のサイトで販売する場合はどうすればいいですか?
届出対象となる固定URLを複数利用する場合は、原則としてURLごとに届け出ます。商品ごとにURLが変わる出品などは扱いが異なる場合があるため、各サイトの利用形態を管轄警察署へ伝えてご確認ください。
次の進め方
ご事情に合う進め方を選べます。
ご自身で申請書類を作成する方法と、行政書士へ相談する方法のどちらも選べます。
対応可否や費用は各事務所へご確認ください。
監修者:特定行政書士 竹内 聡貴(たけうち としたか)
タケウチ行政書士事務所 代表。日本行政書士会連合会 登録番号19260966号/大阪府行政書士会 会員番号007757号(旭東支部所属)。特定行政書士として、建設業許可・古物商許可・在留資格・補助金申請など幅広い許認可業務に対応。会社員として総務・経理を10年以上経験した実務知識を活かし、法人の実情に即した提案を得意とする。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。URL届出の対象、期限、提出先、使用権限疎明資料、サイト上の表示方法は、販売形態や管轄警察署の運用により異なる場合があります。最新情報は管轄警察署および都道府県警察の公式案内でご確認ください。