トレカと古物商

トレーディングカードの取引と
古物商の義務

トレーディングカード取引における古物商の本人確認と不正品対応を解説する記事のOGP画像

中古のトレーディングカードを仕入れて販売する古物商には、取引相手の確認、取引記録、不正品の疑いがある場合の申告など、日常業務で守るべきルールがあります。1万円未満の取引を含め、実務上の確認点を整理します。

この記事の要点

  • トレカも状態や取引経緯により古物に当たり得ます。
  • 買受総額が1万円以上なら、原則として相手方確認と記録が必要です。
  • 1万円未満でも確認が必要な物品がありますが、トレカは名称として列挙されていません。
  • 不正品の疑いがあると認める場合は、直ちに警察官へ申告します。

売るときより、買い受けるときの確認が中心です
本人確認義務は、古物を買い受け、交換し、または売却・交換の委託を受けようとする場面が中心です。単に販売する場面と混同しないようにします。

結論:トレカ取引にも古物商としての確認義務があります

一度使用されたカードや、使用のために取引された未使用カードを買い取って販売する場合は、古物営業法上の古物に当たり得ます。トレカの品目区分は、古物商の13品目とは【一覧と選び方】で整理しています。

古物商がトレカを買い受ける際は、取引額や品目に応じて相手方の住所・氏名・職業・年齢を確認し、取引を記録します。また、犯罪によって得られた物ではないかという疑いが生じた場合には、警察への申告も必要です。

自分のコレクション処分と、中古カードを仕入れて継続販売する事業では扱いが異なります。許可の要否は、古物商許可は必要?いらない?メルカリ・せどりで古物商許可は必要かも確認してください。

取引相手の確認義務

古物営業法第15条は、古物を買い受けるなどの際に、相手方の真偽を確認する措置を求めています。対面では、運転免許証などにより住所、氏名、職業、年齢を確認する方法が一般的です。

1万円未満の取引

買受対価の総額が1万円未満の場合、相手方確認と帳簿記録は原則として免除されます。ただし、バイク、ゲームソフト、CD・DVD等、書籍、一定の金属製品は、1万円未満でも免除されません。

2026年7月時点の公式一覧に、トレーディングカードは名称として列挙されていません。そのため、通常のトレカのみを総額1万円未満で買い受ける場合は原則免除の対象と考えられます。ただし、カード以外の商品を組み合わせる場合、実際の品目区分、青少年保護条例など別のルールもあるため、運用前に管轄警察署へ確認してください。

フリマアプリなどの非対面取引

確認義務の対象となる非対面取引では、法令所定の方法で相手方を確認します。本人確認書類の画像を送ってもらうだけでは足りません。送付や振込を組み合わせる方法など複数の方式があるため、採用する手順を警察署へ確認しましょう。

高額カードを取引するときの記録

買受総額が1万円以上になる場合は、原則として相手方確認と帳簿への記録が必要です。取引年月日、品目・数量・特徴、相手方の情報、確認方法などを、その都度記録します。

希少カードは版、状態、付属品などにより取引内容が変わります。法定事項に加えて商品名、特徴、取引画面や連絡履歴を整理しておくと対象の確認に役立ちます。古物台帳の基本は、古物商許可を取った後にやることをご覧ください。

不正品の疑いがあるカードへの対応

古物営業法第15条第3項は、買い受けようとする古物について不正品の疑いがあると認めるとき、直ちに警察官へ申告することを定めています。ここでいう不正品は、窃盗など犯罪によって得られた物を指す法令上の概念です。

偽造品と疑われるカードについても、入手経緯や表示に不自然な点があり、犯罪との関係が疑われる場合は、販売や再出品を止め、カード、取引記録、相手方との連絡履歴を保全して警察へ相談します。真贋を独断で確定したり、証拠となり得る情報を消したりしないことが重要です。

本記事はカードの鑑定方法を示すものではありません。対応は個別事情で変わるため、管轄警察署の指示に従ってください。

トレカの取引と古物市場

古物市場でトレカを仕入れ、売却する場合も古物営業の一部です。参加資格、取引記録、市場独自のルールを確認します。

古物市場は古物商間の取引場所であり、一般向けのフリーマーケットとは位置づけが異なります。詳しくは、古物商許可で参加できる古物市場とはをご覧ください。

よくある質問

1万円未満のトレカ取引でも本人確認は必要ですか?

現行規則の1万円未満でも確認が必要な物品には、トレカは列挙されていません。そのため通常のトレカだけを買い受ける場合は原則免除の対象と考えられますが、品目、取引総額、地域の条例や運用も確認し、管轄警察署へ相談してください。

フリマアプリでトレカを買い取る場合も同じ義務がありますか?

非対面でも、確認義務の対象となる取引では法令所定の方法が必要です。本人確認書類の画像だけでは足りません。取引額と品目を確認し、利用する方法を管轄警察署へ相談してください。

偽造品と疑われるカードを買い取ってしまった場合はどうすればよいですか?

販売や再出品を止め、カード、取引記録、連絡履歴を保全します。不正品の疑いがあると認める場合は直ちに警察官へ申告する必要があります。判断に迷う場合も管轄警察署へ相談してください。

次の進め方

ご事情に合う進め方を選べます。

取扱品目と営業方法を整理したうえで、ご自身で申請書を作成する方法と、行政書士へ相談する方法のどちらも選べます。

ご自身で申請する

入力フォームに沿って、申請書・誓約書・略歴書のPDFを作成できます。

申請書を作る

行政書士に相談する

品目や営業方法について、地域や希望する対応内容から候補を確認できます。

条件に合う行政書士候補を確認する

行政書士候補の対応可否や費用は、各事務所へご確認ください。

この記事の結論

中古トレカを買い受ける古物商は、取引額と品目に応じて相手方確認と取引記録を行います。1万円未満には原則免除がありますが、対象物や別のルールを確認して運用する必要があります。

不正品の疑いがあるときは販売を進めず、記録を保全して警察へ相談します。取引方法を決める段階で、管轄警察署へ確認しておきましょう。

参考情報

監修者:特定行政書士 竹内 聡貴(たけうち としたか)

タケウチ行政書士事務所 代表。日本行政書士会連合会 登録番号19260966号/大阪府行政書士会 会員番号007757号(旭東支部所属)。特定行政書士(不服申立ての代理権を持つ行政書士)として、建設業許可・古物商許可・在留資格(申請取次)・補助金申請など、事業者サポートを中心に幅広い許認可業務に対応。会社員として総務・経理を10年以上経験した実務知識を活かし、法人の実情に即した提案を得意とする。公益社団法人コスモス成年後見サポートセンター会員(No.2603345)。

大阪府大阪市城東区鴫野東1丁目14-19/事務所サイト:https://office.take.osaka.jp/

本ツールは申請書の作成を支援するもので、行政書士による申請代理や許可取得を保証するものではありません。本人確認、記録、不正品への対応は、取引開始前に最新の法令と管轄警察署の案内を確認してください。