取得後の義務

古物商許可を取った後にやること
【古物台帳・プレート・変更届】

古物商許可を取った後に必要な古物台帳、標識、変更届を解説する記事のOGP画像

古物商許可は、許可証を受け取って終わりではありません。営業を続ける間は、取引記録の保存、標識の掲示、変更時の届出などが必要になります。この記事では、古物商許可を取った後に確認したい主な義務を、一般的な制度として整理します。

この記事の要点

  • 許可取得後も、古物台帳、標識、変更届、許可証の返納に関する手続を確認します。
  • 古物台帳は、原則として最後の記載から3年間保存します。
  • 営業所の名称・所在地の変更は事前届出、その他の変更は期限内の届出が必要です。
  • 判断に迷う場合は、手続前に営業所を管轄する警察署へ確認します。

この記事で扱う内容について
ここでは古物営業法に基づく一般的な制度を説明しています。営業形態や変更内容によって必要書類・提出先が異なるため、実際の手続は営業所を管轄する警察署の案内を確認してください。

結論:許可の取得はゴールではなくスタートです

古物商許可を受けた後も、営業を続けるために継続して確認すべき事項があります。代表的なものは、古物台帳への記録、営業所での標識(プレート)の掲示、届出事項の変更、営業をやめる際の許可証の返納です。

これらの義務に違反した場合は、内容に応じて指示、営業停止、許可取消しなどの監督処分の対象となることがあります。必要以上に不安になるのではなく、変更や取引が発生した時点で、必要な手続を確認して対応しましょう。無許可営業に関する罰則は、古物商許可なしで営業するとどうなる?【無許可営業の罰則】で別に整理しています。

古物台帳の記帳義務

古物営業法第16条では、古物商が古物を売買・交換し、または委託を受けて売買・交換するために古物を受け取り、または引き渡したときは、帳簿への記載または電磁的記録を行うこととされています。一般に「古物台帳」と呼ばれる記録です。

記録する主な項目

取引年月日、古物の品目・数量・特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、本人確認を行った場合の確認方法などを記録します。取引ごとに、後から内容を確認できる状態に整えることが大切です。

保存期間と少額取引の扱い

古物営業法第18条では、帳簿は最後の記載から3年間、営業所または古物市場に保存することとされています。電子的に記録することも認められていますが、営業所等で直ちに書面に表示できる状態で保存します。

対価の総額が1万円未満の取引では、規則上、相手方確認や記録が免除される場合があります。一方で、1万円未満でも一定の品目は対象です。また、古物を引き渡す場面には別の記録免除の規定があります。例外は品目や取引形態によって異なるため、台帳を省略してよいかは、最新の規則と管轄警察署へ確認してください。

古物商プレート(標識)の掲示義務

古物営業法第12条では、営業所または仮設店舗ごとに、標識を公衆の見やすい場所に掲示することとされています。一般に「古物商プレート」と呼ばれるものです。

標識は古物営業法施行規則の様式に従います。警視庁の案内では、金属・プラスチックなどの耐久性のある材質、紺色地に白文字、縦8センチメートル・横16センチメートルとされ、許可証番号、主な取扱品目の区分、古物商の氏名または名称を記載します。購入・自作のいずれの場合でも、様式を確認して用意しましょう。

また、営業所以外で行商をする場合は、古物営業法第11条により許可証の携帯が必要です。従業者に行商をさせる場合は、行商従業者証についても確認します。

変更があったときの届出

許可を受けた後、申請・届出事項に変更が生じたときは、古物営業法第7条に基づく変更届出が必要です。営業所の名称や所在地を変更しようとする場合は事前の届出であり、警視庁の案内では変更日の3日前までに届け出るとされています。

それ以外の変更は、原則として変更日から14日以内、登記事項証明書を添付する場合は20日以内に届け出ます。法人の代表者・役員、営業所の管理者、使用するURL、取扱品目の区分などに変更がないか、変更時に確認しましょう。

品目を追加・変更する場合も、変更届出の対象です。個人と法人で必要書類や考え方が異なる場面は、古物商許可の個人と法人の違い【どちらで取るべき?】で確認できます。これから許可を取る場合の必要書類と流れは、古物商許可を自分で取る方法【必要書類と手順】をご覧ください。

古物営業をやめるときは返納届出

古物営業を廃止する場合は、古物営業法第8条に基づき、許可証を返納します。一般に「廃業届」と呼ばれることもありますが、警察への手続は許可証の返納届出です。警視庁の案内では、事由が発生した日から10日以内に、主たる営業所を管轄する警察署を経由して返納するとされています。

単に一時的に取引をしていないだけで廃止に当たるか、今後再開する予定がある場合に返納すべきかは、営業の実態によって確認が必要です。自己判断で返納せず、迷う場合は先に管轄警察署へ相談してください。返納により許可の効力は失われるため、再開時は新たな許可が必要となる場合があります。

法人化・組織変更のときの注意

個人で許可を受けていた方が法人を設立して営業主体を変える場合、個人の許可を法人が引き継いで使うことはできません。法人として古物営業を行うには、法人名義で新たに許可を受ける必要があります。

法人化の時期、営業所、役員・管理者、取扱品目などを整理し、営業を始める前に手続を進めましょう。個人申請と法人申請の違いは、古物商許可の個人と法人の違い【どちらで取るべき?】で確認できます。

よくある質問

古物台帳はどのくらいの期間保存する必要がありますか?

古物営業法第18条では、帳簿は最後の記載から3年間、営業所または古物市場に保存することとされています。電磁的記録による場合も、同じく3年間の保存と、営業所等で直ちに書面に表示できる状態が求められます。具体的な帳簿の運用は管轄警察署へ確認してください。

プレート(標識)は自分で作ってもよいですか?

定められた様式に従っていれば、自ら用意する方法もあります。材質、色、大きさ、記載事項などが定められているため、購入・自作を問わず、古物営業法施行規則の様式や管轄警察署の案内を確認してください。

引っ越して営業所が変わったら何をすればよいですか?

営業所の名称または所在地を変更しようとする場合は、古物営業法第7条に基づく事前の届出が必要です。警視庁の案内では、変更日の3日前までに届出を行うこととされています。必要書類や提出先は、営業所を管轄する警察署へ確認してください。

この記事の結論

古物商許可を取った後も、古物台帳、標識、変更届出、許可証の返納といった継続的な手続があります。特に、取引記録の保存と、営業所・役員・URLなどが変わったときの届出は、日常の運営で見落としやすいポイントです。

変更の内容や期限に迷う場合は、手続を進める前に管轄警察署へ確認しましょう。ご自身で進める方法と、書類の内容確認や提出に関する対応を行政書士へ相談する方法のどちらも選べます。

参考情報

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ご自身で手続を確認して進める方法と、行政書士へ相談する方法のどちらも選べます。必要な準備や相談したい範囲に合わせてお選びください。

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監修者:特定行政書士 竹内 聡貴(たけうち としたか)

タケウチ行政書士事務所 代表。日本行政書士会連合会 登録番号19260966号/大阪府行政書士会 会員番号007757号(旭東支部所属)。特定行政書士(不服申立ての代理権を持つ行政書士)として、建設業許可・古物商許可・在留資格(申請取次)・補助金申請など、事業者サポートを中心に幅広い許認可業務に対応。会社員として総務・経理を10年以上経験した実務知識を活かし、法人の実情に即した提案を得意とする。公益社団法人コスモス成年後見サポートセンター会員(No.2603345)。

大阪府大阪市城東区鴫野東1丁目14-19/事務所サイト:https://office.take.osaka.jp/

本ツールは申請書の作成を支援するもので、行政書士による申請代理や許可取得を保証するものではありません。申請内容や必要書類、窓口運用は、提出前に管轄警察署へ確認してください。